「空き家」となった実家をどうするか(3)~「特定空家」対策法が全面施行

引き続き、「空き家」について考えていきます。

「空き家」の問題は今、大きな社会問題となっており、その対策として昨年5月26日から「空き家対策特別措置法」が全面施行されました。

空き家となった実家を放置し続け、空き家が危険な状態となった場合、「特定空き家」と認定され、対策を講じなければならなくなる可能性もあります。

1:空き家対策特別措置法 とは?

★「空き家」の中でも特に危険で、早急に対応が必要な「特定空き家」の所有者に対し、市町村から、撤去や修繕を勧告・命令することが出来る制度です。


―特定空き家の要件―

・法律では、以下のような状況にある建物を「特定空き家」と定義しています。            

▼そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

▼著しく衛生上有害となるおそれがある状態

▼適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

▼その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態



2:「特定空き家」となるとどうなるか?

★「特定空き家」と認定された場合、まずは撤去・修繕について「助言または指導」が行われます。

★「助言・指導」でも改善されない場合、「勧告」が出されます。「勧告」を受けた場合、前ページに記した固定資産税等の住宅用地特例が受けられなくなります。

★「勧告」の後「命令」がなされ、それでも所有者が従わなかった場合、50万円以下の過料、強制撤去がされる場合もあります。



施行から間もなく1年、昨年10月に神奈川県横須賀市で法の適用により強制執行が行われて以来、各地で同法の適用による強制執行がはじまってます。また同法による指導・勧告の段階で、所有者による自主的な撤去が行われた事例も出てきています。

では、具体的にどのような対策があるのでしょうか。明日以降、検討してみたいと思います。

相続・遺言あんしん相談所 横浜/青葉

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