引き続き、「空き家」について考えていきます。
1:住まない、売れない、分けられない……実家をどうするか
実家をたたむ……その決断は、長年の愛着もあり簡単に出来るものではありません。またいざ決断をしても、地方ではどんどん人口が減っており、売ることも、貸すことも難しい現実があります。
しかし放置を続けると、例えば雨どいにゴミが溜まり水の通りが悪くなり雨漏りが発生したり、空き家が子どものイタズラや、ゴミの不法投棄によって、安全や衛生上の問題が発生してしまうこともあります。
2:割安な税金、管理者、費用
空家となってしまった実家を巡る問題は様々です。ここではいくつかの問題を具体的にご紹介します。
★割安な税金→建物を壊さない方が税金は安い
今は住んではいない家に対し固定資産税を払い続けることは大きな負担です。建物を壊して更地にした場合、固定資産税が6倍に上がることもあり、負担がさらに大きくなります。
―なぜ税金が増えるのか?―
▼住宅用の土地は、固定資産税の「住宅用地特例」によって、住宅1戸につき固定資産税を1/6に、200㎡を超え床面積の10倍までの固定資産税を1/3に軽減する措置が講じられています。
▼都市計画税についても、軽減率は異なり低いですが、同じような措置が講じられ税金が軽減されています。
▼更地にするとこれらの特例が受けられなくなり、税金が元に戻ることによって、税額が増加することになります。
★管理者が不在
ここまでの記載の通り、空家には様々な問題が生じ、放置すればするほど、家は廃れていってしまいます。庭の草むしりや、定期的な窓の開け閉めなど最低限の管理は行いたいところです。
最近では安価な金額で、見回りサービスをしてくれる管理サービスもあります。適切な管理を講じることが大切です。
★費用の問題
空き家となった実家との間を往復するには、交通費がかかります。前述の税金や管理に関する問題だけでなく、実家をそのままにしておくことで様々な費用が係ってきます。
そしてそのまま放置し続けて相続が発生した場合、次の世代の子どもたちも同じ問題を抱えることになります
そのような状況のなか、昨年5月、空き家対策特別措置法という法律が成立しました。明日はこの法律について触れたいと思います。
相続・遺言あんしん相談所 横浜/青葉
https://www.nazumi-office.com/ をご覧ください。 以下は、過去の情報です。
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